GrammarlyはLaTeX形式の英語論文校正に使える

2020/02/15

研究ツール

t f B! P L


物は試しとGrammarlyの有料会員になってみました。
安売りのメール経由だったので1年で1万円以下だったはずです。
研究費で支出しようとすると、どうせまた色々うるさいので自腹です。

ほぼ完成した論文原稿があったので、
早速Grammarlyを使って、英文校正をしてみました!
業者に英文校正を頼むと数日と数万円かかるので
お手軽にやる分にはGrammarlyは良さそうです。

LaTeXで論文を書く人にとっては、
Grammarlyなど英文チェックソフトがちゃんと機能するか懐疑的ですよね。
だって、$x=y$ とか \cite{hoge} とか \begin{equation} とか
明らかに英語じゃない呪文が至るところに散らかっているわけですから。
自分もそう思って、長らくチェックをしてこなかったわけですが・・・
嬉しいことに、これは杞憂でした!

結論から言うと、LaTeXの原稿を全部コピーして
Grammarlyアプリに貼り付けるだけで、実用に足る校正が可能でした!

確かに所々、呪文を引っ掛ける箇所はあります。
自分の場合は、数式のラベル・引用のときに
\label{eq:hoge} とするのですが、\label{eq: hoge}とせよ、と言われます。
地の文と誤解していそうです。しかしこれは後者でもLaTeX的に問題ないし
全部置換すれば済みました。

上で「実用に足る」と言ったのは、この程度の手間を掛ければ、
多くが英語そのものに対する問題の指摘になるということです。


Grammarlyに教えてもらったのは、単語のスペルミスの他に、
自分の学びにつながるものもありました。
今日だけで年会費の元は取った気がして満足です。

以下、自分が今日指摘されたことをご紹介します。
自信のない「冠詞」については何も言われなかったのは意外でした。

largest obstacle -> most significant obstacle

ほんまかいなとGoogle 検索にかけてみると
"largest obstacle" : 148,000件
"large obstacle" : 118,000件
"significant obstacle" : 864,000件
むむむ・・・恐れ入りました。

正しい英語を書くために、Googleで調べたり、辞書を引いたり、英語うまい研究者の論文を参照したり、色々な方法があるわけですが・・・

根本的に「変かも?センサー」が無いとどうしようもないんですね。
自分が正しいと思い込んで書いている表現は、調べるアクションがそもそも起きない。
かといって極端に自分を疑うスタンスは効率が落ちるので、一瞬で変かも?をリストにしてくれるGrammarlyはとても有用と感じました。

to systematically construct ...

このようにto不定詞の間に副詞を挿入することに物言いが付きました。

厳密には文法的に間違いというわけでは無いが、
この手の表現は良くないと強く考える人が一定数いるのだそうです。

この手の表現は自分としては癖になっていたので、
指摘してもらって良かったと思います。
こうやって、何がどう問題なのかについて、説明があるのは嬉しいです。

自分、受動態多すぎやで!(意訳)

知ってます、知ってます!
能動態で書けるところは書いたほうがいいのは知ってます!
いや、本当に、意識はしてるんです!!
それでもまぁ、多いってことですね。はい、気をつけます。。






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東京大学 物性研究所 (柏キャンパス) で物性物理学の理論研究をしています。 ブログは最近撮り始めた写真の公開と日記を中心につらつら書くつもりです。 ごくたまに、研究活動に関わる有益な情報を発信出来たらいいなと思っています。

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