ノーモア数式写経:LaTeXのお供にMathpix

2020/07/18

オススメ パソコン

t f B! P L

物理の理論をやっていると
研究ノートや論文原稿の文書に
たくさん数式を書きます。

LaTeXというのを使って
数式を含んだ文書を作りますが
数式を出力するための呪文が長いです。

とある論文の数式を参照しながら
自分のノートに同じ式を書き写そうとしたのですが
それが・・・


 こんなやつです。

 一行目だけ呪文を書いてみますと
 
 \dot{\rho}_{11}=-\Gamma_p\rho_{11}+k_{31}\rho_{33}+k_{41}\rho_{44}+k_{51}\rho_{55}

 ってな具合です。
 いや、書けなくはないですが
 これは人間のやる仕事では無いやろ・・・


そこで、調べてみると
Mathpix というアプリに出会ったので紹介です。

論文PDFを開いて、該当箇所を選択すると
呪文を生成してくれるではありませんか!

Mathpix が作ってくれたもの:
\begin{aligned} \dot{\rho}_{11} &=-\Gamma_{p} \rho_{11}+k_{31} \rho_{33}+k_{41} \rho_{44}+k_{51} \rho_{55} \\ &-\frac{k_{21}}{2}\left(\rho_{11}-\rho_{22}\right)-\frac{i}{2} \Omega\left(\rho_{12}-\rho_{21}\right) \\ \dot{\rho}_{22} &=-\Gamma_{p} \rho_{22}+k_{32} \rho_{33}+k_{42} \rho_{44}+k_{52} \rho_{55} \\ &-\frac{k_{21}}{2}\left(\rho_{22}-\rho_{11}\right)+\frac{i}{2} \Omega\left(\rho_{12}-\rho_{21}\right) \\ \dot{\rho}_{33} &=\Gamma_{p} \rho_{11}-\left(k_{35}+k_{32}+k_{31}\right) \rho_{33} \\ \dot{\rho}_{44} &=\Gamma_{p} \rho_{22}-\left(k_{45}+k_{42}+k_{41}\right) \rho_{44} \\ \dot{\rho}_{55} &=k_{45} \rho_{44}+k_{35} \rho_{33}-\left(k_{52}+k_{51}\right) \rho_{55} \\ \dot{\rho}_{12} &=-\left(\gamma_{2}^{\prime}-i \delta\right) \rho_{12}+\frac{i}{2} \Omega\left(\rho_{22}-\rho_{11}\right) \\ \dot{\rho}_{21} &=-\left(\gamma_{2}^{\prime}+i \delta\right) \rho_{21}-\frac{i}{2} \Omega\left(\rho_{22}-\rho_{11}\right) \end{aligned}

これを自分のLaTeXファイルに貼り付けたら一丁上がりです。
今までこれを手打ちして生きてきたと思うと・・・


また、手書きの数式も
同じ要領で呪文に変換してくれます。






自分の書いたこれは

\frac{d \rho}{d t}=-i\left[H(t, \rho]+\sum_{i, j \atop i \neq j)} \Gamma_{i j}\left(L_{i j} \rho L_{j j}^{\dagger}-\frac{1}{2}\left\{\left(L_{j}^{+} L_{i j}, \rho\right\}\right)\right.\right.

という呪文になり


こういう数式の出力が得られました。
所々間違ってますが、それは自分の字が雑なせいかと笑
少し手直しすれば使えるので、かなり負担は減ります。


一ヶ月50スキャン以上やる場合は課金が必要らしいですが
たまに長い数式だけやるなら無料で出来るでしょうし
かなりオススメのソフトに出会いました。


このブログを検索

ブログ アーカイブ

自己紹介

自分の写真
東京大学 物性研究所 (柏キャンパス) で物性物理学の理論研究をしています。 ブログは最近撮り始めた写真の公開と日記を中心につらつら書くつもりです。 ごくたまに、研究活動に関わる有益な情報を発信出来たらいいなと思っています。

QooQ