7月に論文のプレプリントをarXivに公開していました:
そして論文は SciPost Physics core という雑誌に投稿していました。
初めて投稿する雑誌(そもそも2019創刊)ですが、前々から気になる存在でした。
というのも、未来の論文誌だと思ったからです。
未来ポイント1:著者も無料のオープンアクセス
読者が購読料を支払って論文を読む伝統的なスタイルから
著者が掲載料を支払って、論文は誰でも無料で読めるオープンアクセスのスタイルへと移行しつつあります。
伝統的なスタイルの問題点は、国立情報学研究所の記事 などに詳しいですが
商業誌の購読料が年々高騰して、2017年には国内大学合わせて約350億円を支払ったそうです。
大学によっては読める論文誌がかなり制限されていて研究に支障があるようです。
で、オープンアクセス化の流れですが、出版社もお金が必要なので
著者が掲載料として費用を支払うのが通常です。
なんですが、未来の雑誌のSciPostはその掲載料まで無料!
どうなってんの??って感じですが、
非営利の団体で、色んな機関から出資を受けて運営しているそうです。
趣旨にすごく賛同するので、今回マッチングしそうな論文を書いたので、初めて投稿してみました。
未来ポイント2:査読プロセスまでオープン
投稿論文は編集者に送られて、専門家の査読に回って
そこでの査読結果(匿名のレポート)をもとに合否が判定されます。
査読者の疑問に返答したり、論文を修正したり、ラリーが何度かあるのが通常です。
で、このラリーの内容は普通非公開なんですが、
なんとSciPostはこれも公開。もはや全開です。
数日前に、今回の論文に査読レポートが1通届きました。
これは公開ページ(https://scipost.org/submission/2107.07911v2/)で誰でも見られます!
あと2人に査読が依頼されたようなので、今後追加のレポートが来るかもしれません。
さて、どうなるでしょうか・・・
SciPostは色々オープンで、好感を持ちました。
今後もっと伸びて欲しい雑誌です。
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